目標は持つべきか
社会には「目標を持つべきだ」という人が多い。
実業で成功していたり、学術の世界で権威のある人たちの多くは、
目標を持つべきだと言うだろう。
そのなかでも好感の持てる人は、論理も納得のいくものだし、
成功にいたる努力を見習わなければと思う。
また一方で、
「目標は持たないほうがいい」ととれる論もある。
本能や肉体など、本来のひとの姿や、
いまその瞬間の己を内面を見つめるなかにこそ正しい答えがある、
という考え方だ。
仕事が暇になってきて、ルーチンワークが減ると、
自分のひとつひとつの行動が気になりだす。
むやみに自分の行動を正当化していたり、
人の行動を批判していたりする。
それは、目標を失ったことに対する焦りから出ているのではないか、
と思う。
だが、気持ちを落ち着かせようとして、
新しい目標を探してもどうも見つからない。
そしてまた焦る。
すると、目標を持つこと自体が間違いで、
中毒症状なのではないかという気もしてくる。
せっかくできた暇なのだから、
目標を持つべきかどうか、じっくり自身で試そうと思う。